こんにちは。東京都港区「白金高輪駅」1番出口より徒歩1分にある歯医者「白金SAIKI DENTAL CLINIC」です。
歯茎が腫れたり出血したりする場合、歯周病の疑いがあります。
しかし「このくらいなら様子を見ておこうかな」と思う方が多く、すぐに歯科医院を受診する人は少ないのが現実です。では、歯周病の疑いがあるのに、様子を見ながら自分で対策することで歯周病を治すことはできるのでしょうか。
この記事では、歯周病の治療法や歯周病の進行を防ぐために自宅でできることなどをまとめています。
歯周病とは

歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯を支える歯肉や骨、歯周組織が破壊され、最終的には歯が抜け落ちる可能性があります。主な原因は、口腔内の細菌によるプラーク(歯垢)の蓄積です。
プラークは除去しなければ硬くなり、歯石に変化して歯の表面に強固に付着します。これは日々のブラッシングで取り除くことはできません。
初期では歯肉の腫れや出血などの症状が現れ、放置すると膿がでたり歯が動揺したりし始めます。最悪のケースでは、歯を抜かなければならなくなってしまいます。
歯周病の治療法

ここでは、歯周病の治療で行われる歯周基本治療・歯周外科治療・口腔機能回復治療の3つの治療法について解説します。
歯周基本治療
歯周基本治療では、歯周病の原因であるプラークや歯石の除去、歯根の面の滑択化(かったくか)、グラグラする歯の噛み合わせの調整などを行います。自宅での歯磨きや歯科医院でのクリーニング、スケーリングが歯周基本治療の内容です。
歯科医院で行うクリーニングでは、歯茎の下に隠れているプラークを専用の器具を使用して丁寧に除去します。スケーリングは歯石を除去する処置で、専門の器具を使用して歯科衛生士が丁寧に除去し、歯周病菌を減らします。
歯石の付いている歯の表面には細菌からの毒素が付着しているため、歯の表面をきれいにするためにルートプレーニングを行います。多くのケースで、ルートプレーニングはスケーリングと同時に行われます。
歯周外科治療
基本治療で歯周ポケットの深さが改善されない場合でも、適切に歯周外科治療を行うことで歯を残せるケースがあります。大きく分けて、フラップ手術と歯周組織再生療法の2つです。
フラップ手術は、歯茎を切開して歯根の先まで見える状態にして細菌や歯石など、歯周病の原因となる汚れを徹底的に除去する手術のことです。歯周組織再生治療法には、GTR法・エムドゲインまたはリグロス・骨移植などの方法があります。
口腔機能回復治療
歯周治療で改善が見られた場合、歯が無くなってしまった箇所に入れ歯やブリッジ、インプラントを入れて噛めるようにするなど、機能を回復させる治療を行います。一般的には歯周病の炎症が治まった後に行います。
治療後のメンテナンス
歯周ポケットが改善された後も、メンテナンスを実施する必要があります。歯科精密検査・ブラッシングの再確認・噛み合わせのチェック・生活習慣指導・トゥース・クリーニング・抗菌剤やフッ素の塗布などを行います。
歯周病の治療が終了した後は、3~4か月ごとに定期検診を受けましょう。
歯周病治療の流れ

歯周病治療のそれぞれのステップをみていきましょう。
カウンセリング
患者様の現在の状態をチェックし、精密検査の結果に基づき診断を行います。病状の説明と治療計画を説明します。
歯周組織検査
歯周ポケットの深さやポケット測定時の歯肉出血、歯の動揺度、プラークの付着度、歯の動揺度などを測定します。この検査は、治療によって病状が改善されているのかを確認するため、治療の節目ごとに行います。
特に、プラークの付着と歯周ポケットの深さの検査は、歯周治療を行う上で重要です。
歯周基本治療
歯周基本治療では、応急処置・プラークコントロール(歯磨き指導)・SPR・補綴物のやり直し・咬合調整・暫間固定・抜歯などを行います。急性症状を和らげる、慢性炎症を軽減する、歯周病を悪化させている原因を除去するなど、歯周病の進行を食い止めることを目標にしています。
歯周検査
歯周基本治療後に、治療の結果を再評価します。歯や歯周組織の炎症が治まり、抜けてしまった歯がない場合は歯周病の治療は終了し、歯周病の再発を防ぐためにメインテナンスに移ります。
歯周外科治療
歯周外科治療(フラップ手術)は、中度歯周病以上または、重度まで歯周病が進行してしまった場合に行う外科処置です。歯茎を切開して、歯周病の根本原因となっている歯の根などに付着しているプラークや歯石、毒素を除去します。
歯周検査
歯周外科治療の結果、歯周病が改善しているのかを検査でチェックします。検査の結果を治療前後で比較し、治療の結果を再評価します。歯や歯茎、歯槽骨の炎症が改善されれば、次のステップへ進みます。
口腔機能回復治療
歯が無くなってしまった場合は、入れ歯やブリッジ、インプラントを入れて噛めるように口腔回復治療を行います。
メインテナンス
歯周治療が終了しても、口内の環境が不潔になり、歯周病菌が増殖すると歯周病はすぐに再発します。再発を防ぐためには、定期的なメンテナンスで歯周病検査を行い、歯茎の状況をチェックしたり、歯のクリーニングを行う必要があります。同時に虫歯の検査も行います。
メンテナンスの頻度は3か月に1回程度が基本ですが、通院ペースは患者様によって異なります。
歯周病の進行を防ぐために自宅でできること

歯周病は、自然治癒したり自宅で行うケアだけで改善したりすることはありません。そのため、歯周病を予防するためには、丁寧に口腔ケアを行うことが大切です。
ここでは、歯周病の進行を防ぐために自宅でできることをまとめています。
歯周ポケットを意識しながら歯磨きする
歯周病の予防に最も重要なのは日々の歯磨きです。歯磨きはプラークを除去するための最も簡単で効果的な方法です。毎食後と就寝前にはしっかり歯を磨くようにしましょう。
歯磨きの際は、歯の表面を磨くのではなく、歯と歯茎の境目に歯ブラシを45度の角度で当てて、やさしく丁寧にブラッシングするように心がけてください。
また、歯ブラシを選ぶ際は、歯周ポケットに届きやすいように、ヘッドが薄く毛先が細い歯ブラシを選ぶようにしましょう。慣れるまでは、鏡を見ながら歯ブラシがどこに当たっているのかを確認しながら歯磨きをすると効果的です。
補助グッズを併用する
歯周病予防の基本は歯ブラシによるブラッシングですが、歯ブラシだけでは汚れが残る可能性があります。例えば、歯と歯の間や奥歯の裏側に溜まったプラークを歯ブラシのみで落とすのは困難です。
このような箇所をケアするためには、デンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどの補助グッズを使用しましょう。
デンタルフロスは、歯と歯の間や歯の側面についたプラークを除去するのに効果的です。歯間ブラシでは、歯と歯の隙間にあるプラークを除去することが可能です。
タフトブラシは、ヘッドが小さく毛束が少ない小型の歯ブラシです。親知らずの周りや歯並びがデコボコしている箇所のプラークを除去する際に使用しましょう。
食生活の改善
食事やお菓子、ジュースに含まれる糖分を摂り過ぎると、虫歯の原因になります。そのため、歯周病の予防には糖分を摂り過ぎないようにすることが効果的です。
また、歯周病の進行を抑えるためには、免疫力を高めるビタミンCの摂取が効果的です。ビタミンCは歯茎の健康を保つために重要な栄養素であり、日常の食生活に野菜やフルーツを取り入れることで歯茎の回復力を向上させられます。
生活習慣を見直す
喫煙習慣がある方はタバコを控えることも歯周病予防に重要です。できれば禁煙を目指し、歯周病になりにくい健康な口内環境を維持しましょう。
まとめ

なかなか気づきにくい歯周病は、悪化すると怖い病気で全身の疾患にも関連しています。歯周病を予防する、または症状を改善するためには、歯科医院での定期検診が欠かせません。患者様の現状の歯や歯茎の状態を確認して、適切な治療を受けることが重要です。
歯科医院での定期検診以外にも、毎日の歯磨きなど口腔内のお手入れをしっかり行うことも欠かせません。歯周病の症状を改善できたり、病気の進行を抑えられるようになります。
歯周病の治療を検討されている方は、東京都港区「白金高輪駅」1番出口より徒歩1分にある歯医者「白金SAIKI DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療、矯正治療、入れ歯治療など、さまざまな診療を行っています。審美歯科やインプラント、ホワイトニング、クリーニングなども実施しています。