こんにちは。東京都港区「白金高輪駅」1番出口より徒歩1分にある歯医者「白金SAIKI DENTAL CLINIC」です。
「入れ歯がカパカパする」「安定感がない」と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。本来、入れ歯は患者さまの口腔内の形状や噛み合わせに合うように作られます。
しかし、何らかの原因によって、外れやすくなることがあるのです。
本記事では、入れ歯が外れる原因や外れやすい装具を使い続けるリスク、外れるときの対処法について解説します。
入れ歯が外れる原因
入れ歯が外れる原因は、以下のとおりです。
金具の変形や緩み
入れ歯が外れる原因のひとつとして、金具の変形や緩みが挙げられます。保険適用の部分入れ歯では、クラスプとよばれる金属のバネを支えとなる天然歯に引っかけて固定します。クラスプが変形したり緩んだりした場合、安定性が悪くなり、装具がカパカパしやすくなります。
口腔内の変化
ハグキや歯を支える骨の状態は、年齢を重ねるごとに変化していきます。入れ歯を作製した頃に比べてハグキや骨が痩せていくと、それに伴ってフィット性が徐々に損なわれていきます。
また、支えとなる天然歯が虫歯や歯周病になった場合にも、口腔内の状態が変化するため、入れ歯が安定しなくなり外れやすくなるでしょう。
噛み合わせの問題
装具自体が口腔内にしっかりとフィットしていても、噛み合わせが悪ければ、食事や会話の際に浮いたり外れたりすることがあります。入れ歯を作製した段階から噛み合わせが合っていなかったり、使用しているうちに噛み合わせが変化したことなどが原因として考えられるでしょう。
装具の劣化
入れ歯は、食べ物を噛んだり潰したりすることで、少しずつ摩耗していきます。また、長期間にわたって使用していると、装具が変形したりヒビが入ったりすることも考えられるでしょう。
装具が劣化すると口腔内へのフィット性が損なわれ、簡単に外れたり違和感や不快感を覚えたりしやすくなります。
唾液の減少
唾液は、入れ歯をハグキに吸着させるための重要な役割を担っています。そのため、唾液の分泌が低下し、口腔内が乾燥していると、装具がしっかりと吸着しなくなるため外れやすくなります。
外れやすい入れ歯を使い続けるリスク
入れ歯が外れやすいと感じても「この程度なら我慢できるだろう」「もう少し様子をみよう」と考える方は少なくありません。
しかし、外れやすい装具を使い続けていると、さまざまな問題が生じる恐れがあります。外れやすい入れ歯を使い続けるリスクは、以下の通りです。
口腔内の粘膜が傷つく
不安定な入れ歯を装着していると、食事や会話の際にズレやすいため、口腔内が傷つきやすくなります。毎回同じ箇所が擦れることによって、口内炎ができて痛みが生じる場合もあるでしょう。
周囲の歯に負担がかかる
保険適用の入れ歯の場合、支えとなる天然歯に金属のバネを引っかけて固定します。正常な状態でも天然歯にはある程度負担がかかりますが、安定性が悪い状態で固定していると、さらに大きな負担がかかります。
その結果、天然歯を失うリスクが生じることも考えられます。
顎の骨が痩せやすくなる
口腔内の形状や噛み合わせにしっかりとフィットした入れ歯を使用していれば、正しく噛むことができるため、顎の骨の健康維持にもつながります。
しかし、外れやすい装具を使用していると、噛む力がしっかりと顎に伝わらないため、顎の骨が徐々に痩せていきます。その結果、入れ歯のフィット性がさらに低下したり、顔の印象が変化したりする可能性があります。
顎関節症のリスクが高まる
外れやすい入れ歯を使用していると噛み合わせのバランスが悪くなるため、部分的に負担がかかりやすくなります。その結果、顎関節症を発症するリスクが高くなります。
入れ歯が外れるときの対処法
外れやすい入れ歯を使い続けていると、ストレスを感じやすくなるだけでなく、口腔内が傷ついたり支えとなる天然歯が大きなダメージを受けたりすることがあります。そのため、できるだけ早めに対処することが望ましいでしょう。
ここからは、入れ歯が外れるときの対処法について解説します。
噛み合わせを調整する
噛み合わせの問題によって入れ歯が不安定になっている場合には、嚙み合わせの調整を行います。「入れ歯が外れやすいのは仕方がない」と諦めている方も多いかもしれませんが、噛み合わせが合っていないと感じる場合には、一度歯科クリニックへご相談ください。
入れ歯の内側に材料を足す
ハグキが痩せて入れ歯が外れやすくなった場合には、入れ歯の内側に歯科素材を足すことで対処できる可能性があります。
ただし、入れ歯自体が変形や破損している場合には、作り直しが必要になるでしょう。
バネを調整・交換する
部分入れ歯のバネが緩んだり変形したりしている場合には、バネを調整・交換することで入れ歯の外れやすさを解消できる可能性があります。バネの部分が歪んでいたり、しっかりフィットしていないと感じたりする場合には、歯科医師によるチェックを受けることが大切です。
唾液の分泌を増やす
唾液の分泌が低下すると、入れ歯のフィット性が悪くなります。入れ歯をハグキにぴったりと吸着させるためには、唾液の分泌量を増やすことが大切です。
唾液の分泌量を増やす方法としては、唾液腺マッサージや人工唾液の使用などが挙げられます。口腔内が乾燥しやすいと感じる方は、一度歯科クリニックへご相談ください。
入れ歯を作り直す
入れ歯本体やバネを調整しても状況が改善しない場合には、入れ歯を作り直す必要があるでしょう。同じ素材で再作製することもできますが、保険適用外の入れ歯を選択すれば安定性やフィット性の向上が期待できます。
外れにくい義歯には、以下のような種類があります。
コンフォート義歯
コンフォート義歯とは、ハグキに触れる床（しょう）の部分にシリコン素材を使用した入れ歯のことです。密着性の高いシリコン素材を使用することで外れにくく、装着時の痛みや違和感を軽減できます。
ただし、コンフォート義歯はプラスチック製の土台にシリコンを貼り付けて作られているため、厚みが増して違和感を覚えることがあります。シリコンが剥がれるケースもあるでしょう。
マグネット義歯
マグネット義歯とは、残った歯根部分に磁石にくっつく性質の金属を取り付け、入れ歯に組み込まれた磁石と密着させる構造の入れ歯のことです。保険適用の入れ歯のようにバネを引っかける必要がないため、自然な見た目や安定性が得られるという特徴があります。
ただし、金属アレルギーの方やペースメーカーが入っている方は使用できません。また、残っている歯の本数や状態によっては適応外となることもあります。
インプラントオーバーデンチャー
インプラントオーバーデンチャーとは、人工歯根を埋入し、その上に入れ歯を取り付ける方法のことです。顎の骨に埋め込んだ人工歯根で入れ歯を支えるため、高い安定性が特徴です。
ただし、残存歯の虫歯リスクが高まることや外科手術を伴う点については理解しておく必要があります。
インプラント治療を受ける
入れ歯がカパカパしたり食事や会話の際に違和感を覚えたりすることによって強いストレスを感じている場合には、インプラント治療を受けるのも方法のひとつです。インプラントとは、人工歯根を埋入し、その上に人工歯を取り付ける方法のことです。
人工歯が独立した状態で埋め込まれるため、天然の歯と同じような見た目や噛み心地が得られます。入れ歯の寿命は種類によっても異なりますが、3～5年程度が目安といわれています。
寿命を迎えた入れ歯を使用し続けていると適合性が悪くなるため、数年で作り変えが必要になります。その点、インプラントの寿命は10～15年程度と長く、メンテナンス次第では20年以上使用できることもあります。
治療には外科的手術を伴い、費用も高額になりますが、将来的にかかるコストやお手入れの手間などを考えれば、メリットも大きいでしょう。
まとめ
本記事では、入れ歯が外れる原因や対処法について解説しました。入れ歯は失った歯を補い、見た目や機能を改善するための重要な役割を担います。食事や会話の度に外れるとストレスが大きくなることに加え、さまざまなリスクが生じるため、早めに対処することが大切です。
入れ歯が外れる原因には、金具の変形や装具自体の劣化、口腔内の状態の変化などが挙げられます。原因によって対処法が異なりますので、まずは原因を明らかにする必要があるでしょう。
「最近、入れ歯がカパカパする」「会話や食事の際に違和感がある」という方は、お気軽に歯科クリニックへご相談ください。
入れ歯を検討されている方は、東京都港区「白金高輪駅」1番出口より徒歩1分にある歯医者「白金SAIKI DENTAL CLINIC」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療、矯正治療、入れ歯治療など、さまざまな診療を行っています。審美歯科やインプラント、ホワイトニング、クリーニングなども実施しています。
